−Voice 中央大学・佐藤 健監督
試合に勝てて嬉しい気持ちはあるが、明後日、すぐに試合があるので、次の試合のことを切り替えて考えたい。今年のチームは、早めに前にボールをはたいて、そこで落としたボールを拾ってつないで攻めるというサッカーを2、3年やってきて、それがきちっとできるようになった。だが、まだ悪い時間帯がある。いい時は選手がゴール前に湧いてくる状態になるが、ボールをスペースではなく足下でつなごうとしてプレスにかかるところがあった。浜松大はきちっとした技術のあるチームなので、実際に試合でもうちが危ない場面があったが、そこで抑えられたことがよかった。ハーフタイムには選手に『サッカーでは2点差というのは非常に怖い。ペースが落ちてくると相手にやられるので、いけるところまでいく』という話をした。守備では、フォア・ザ・チームという精神的な面がチーム全体に浸透して、前からのプレスなどが機能してきている。次の試合でも今日と同じように主導権を握れるように頑張りたい。
−Voice 浜松大学・長澤和明監督
早い段階で点を取られてしまったのが痛かった。DFラインの加藤を中心に声を切らさず集中していたが、ゲームでの集中力は中大のほうが高かった。高校時代に全国を経験しているという差もある。グランドは良かったが風が強かった。その中で何を選択してチームの勝利に結び付けていくか、どうやって相手のゴールを脅かしていくかを考えていかなければいけない中で、中大は前半の風下で短いパスではなくDFラインの背後を突いたり、相手にボールを持たせないことができていた。後半は風上を利用してミドルシュートも打ってきたが、それを前半にウチがやっていたかというとやっていない。相手のほうが勝つための戦術に長けていたと感じる。それをトレーニングで教えていくのは難しいので、これが経験として積み重なっていって、次の時にはどういう状況になるかが大事。全国1勝は遠い。ただシーズンが終わっている時期に、全国で試合ができて貴重な経験だった。実体験をして、もっと一生懸命やらなければいけないと思ってくれれば、僕らが教えるよりも効果がある。年間を通して積み重ねてきたものの、一つの成果だと思う。選手たちにはいい思いをさせてもらった。今度やる時は、東海のリーグを制覇して出てくるという次の目標ができた。
<コメント取材協力(敬称略)>
赤沼圭子(中央大学)
五味亜矢子(浜松大学)